浦和高校は、1896 (明治29)年に創立され、100年を超える歴史をもつ埼玉県下最古の県立男子校である。 教育目標として、学問を尊び、芸術を愛し、心身を鍛え、知、徳、体に調和のとれた人間を育成することを掲げている。 また、湘南同様、浦和高校の進学実績は、全国の県立高校の中で際立っている。

  浦和高校の特色は、男子校としての行事の厳しさにも見ることができる。 各中学のトップレベルの者だけが入学しているにもかかわらず、そこに見えるのはひ弱な秀才の姿ではない。 入学早々の5月の新入生歓迎マラソン、6月には体育祭、そして7月には1年生を対象とした臨海学校。 伊豆の海で、最終日には2kmの遠泳に挑む。 秋11月には浦高を特徴付ける強歩大会が行われる。強歩とはいえ、時間制限があるため、生徒はそのほとんどを走り通すという。 その距離は、浦高から茨城県古河市にいたる51kmである。これを約7割の生徒が完走している。 その日のために生徒は日々トレーニングを重ね、前年度完走できなかった生徒はひたすら古河をめざし、完走した生徒は1位でも順位を上げるべく走る。

  また、創立100周年事業の一環として、1995(平成7)年にイギリスのホイットギフト校との姉妹提携が結ばれ、相互に訪問しホームステイする交流が始まっている。 学校、PTAそして同窓会の三者が、挙げてこれを推進した。 ホイットギフト校は全英で35校の伝統あるパブリックスクールのひとつであり、日本の公立高校で、こうした学校との姉妹校関係を持っているのは浦和高校だけで あろう。